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坐禅"ZAZEN", zen meditation game 実績コンプまでの道のり


長い長い戦いを経て、「坐禅("ZAZEN", zen meditation game)」を世界最速コンプ達成しました。
プレイヤーでない人はもちろん、遊んだことがある人なら全員サジを投げるレベルでめんどくさい作業だったので、ここにその道程を記録していこうと思います。

どんなゲームかは紹介記事を見てね。
 →坐禅:Kinectなのに動かない謎のゲームを遊んでみた
 →坐禅:実績まとめ
 →ストア(販売ページ)はこちら(英語)

序盤

ひとまず坐禅以外のモードをやっつけていく。
読経は放置、写経は暴れつつボタン連打で送っていけば大丈夫。

坐禅モードには進行不可能になるバグがあったため、様子見しつつひっそりと。
現在は解消済みなので、特に何も考慮しなくていい。
設定で「sensitivity」をlowestにしておくのを忘れない程度。


裏技

解除したステージを淡々とクリアしていく。
各ステージには初回クリアボーナスがあるが、そもそも新ステージをクリアしないとその次のステージは出てこない。

クリア→新ステージ解除→新ステージプレイ
これを淡々と。淡々と。

実は坐禅モードにも穴というか裏技があって、
坐禅開始時の姿勢チェック後、キネクトのカメラを布などで塞いでおくことでほぼ間違いなくパーフェクトが取れる。

つまり姿勢チェックさえ終えれば、あとは何をしていても大丈夫といった状態。
ご飯も食べられるし、なんなら寝ていてもいいし、別室や外出だって可能。

基本的にこの裏技を使用してすすめつつ、解除したステージをクリアしていく。

実際のフローとしては

1.A連打
2.姿勢チェックでポージング
3.放置
4.坐禅終了

をただただ繰り返していくだけ。
最長時間は1時間なので、1時間ごとにA連打→ポージングをすることになる。


中盤

在宅時は常時起動して坐禅。
寝る時や仕事に出る時も坐禅開始まで仕掛けてから。

そういう日々を延々繰り返していたので、オンライン上では常に坐禅プレイ中になっていた。
フレンドのフレンドリストには、いつも必ず俺が坐禅をしている様が表示され続けていたことだろう。

そんな坐禅三昧なXbox Oneフル稼働状態でありながら、
当の本人はNintendo SwitchやらミニスーファミやらXbox360やらで遊んでいた。
約1分姿勢チェックを終えれば、次の坐禅開始までの1時間は何をしていてもいいのだ。

もう一台Xbox Oneがあってもログインでかたっぽは強制終了になるらしく、こちらは試していない。

このころ週末は普通にイベントやらなんやらで過ごしていたし、今思えば一番平和な時期だった。


後半

3~4ヶ月の間、この方法でしばらくトップを独走していたなか、謎のカナダ人が恐ろしいスピードで追い上げをみせ、気づけば追い抜かされ、坐禅ポイントランク2位にさせられていた。

コンプまでに残った実績は、坐禅レベル50達成。
要は坐禅プレイごとに加算される坐禅ポイントを、途方もない値まで獲得しろという実績。

これによって最速コンプが危ぶまれたため、これまで通りののんびり坐禅では間に合わないと判断。

そこでこちらが取った手段は下記の通り。

1.転職
2.ほとんどすべての予定キャンセル
3.寝てる間もプレイする

1についてはただのラッキー。
おかげで拘束時間が3~4時間は縮まったので、基本プレイ時間を伸ばすことができた。

とは言いつつ、転職直後は早く上がれる嬉しさでついつい寄り道などをしてしまい、まっすぐ家に帰る頻度が減ってしまっていた。

追い越されたのはそんなタイミングの時だった。


2はカナダ人がペースを落とすことがあればキャンセルせずに済むはずだったが、むしろペースを上げてきたため、すべて断念する格好でキャンセルに。

中にはこちらから友人をお誘いして参加するはずだった予定もあり、非常に申し訳ない気持ちで坐禅に没頭していた。

「ごめんね、そのかわり必ず世界一になってみせる!」

不義理までして失敗に終わるだなんてことになったら、顔向けできなくなってしまう。


3については、最長坐禅時間である1時間坐禅に合わせて目覚ましをセットし、
1時間ごとに起きて「坐禅開始」→「寝る」を繰り返すというもの。

こうして仕事以外の時間をすべて坐禅に費やし、外出も1時間以内におさまるように努めた。

ライバルの生活パターンや職業はわからないものの、日に10時間程度はコンスタントに稼いでいたので、それに対抗するにはこうするよりほかなかった。


コンプ直前

毎週末に土日フル稼働48時間坐禅をキメたりなどして、カナダ人と24時間ほど差をつけることができたこともあったが、平日に微妙に縮められてしまうことが多かった。
わずかな油断で、すぐに追い抜かれてしまう状態が続いていた。

もういっそ、生活リズムが異なる友人にアカウント情報を渡して、平日も24時間体制にできるようお願いしてまわろうかと思ったくらい。


そんな緊迫した状況のなか、会社の忘年会が28日に行われることに。
今の会社にはとても良くしてもらっていて、「坐禅世界一を狙っている」という話も応援してくれているほど。

だからこそこの忘年会だけは断れない。

断れないが、忘年会で飲み食いしている間にカナダ人が抜き去ってしまうだろう。
忘年会でしこたま酒を飲んだ夜に、1時間目覚ましで起きられるとも思えない。

もう忘年会までにコンプするしかない。
忘年会の盃に、世界一達成の華をそえるのだ!


かくして、最終的にカナダ人とは3時間差で逃げ切ってコンプ。
解除日は忘年会当日である12月28日午前5時!

無事に祝杯をあげられる結果となったのでした。


感想

禅の道はとても長かった。
思えばこの実績について、実績厨として見ればクソ実績であることは間違いない。
「最速で終わらせるのだ」と思った瞬間から、君のXbox Oneは24時間坐禅を起動し続ける機械になるだろう。

しかし、禅の道を体験するゲームのサブ要素として見たらどうだろうか。

1日1禅よろしく、毎日1時間づつ続けていく想定。
いつしか習慣化し、気づけば数年といったタイミングでポコン。
その実績解除の音は、キリスト教で言えばまさに福音のようなものに感じられたはずだ。

必死こいて実績を追い求めるプレイは推奨できない。
結果的には、キネクトを騙すズルをし、友人に不義理を働き、仕事にも支障をきたしたロクでもない自分がつまびらかになっただけとも言える。

かくして世界最速実績コンプという煩悩にあらがえなかった末路として相応の痛みであり、この上ない達成感とともにこの上ない未熟さを痛感する結果となった。

だが、後悔はしていない!


希望

別の側面として、例えばこれがヌル実績だったらどうだっただろうか。
わずかでもポイントを稼ぎたい実績厨であれば、もっと気軽に購入していたのではないか。

実際に誰よりも多く長くプレイしてきた身としてひとつだけ確実に言えるのは、坐禅というものに触れる機会としては最高のゲームだったということ。
煮詰まった日々に活路が見いだせなくなった時、ふとマイコレクションの中で目に止まった坐禅を、藁にもすがる思いでプレイしていたかもしれない。

暴れまわる精神を落ち着かせる方法を掴み取れていたかもしれない。

コンプまで必死になっていた様子を見て、
「実績大変なのか、じゃあやめとこう……」
となった人がいたのではないか。
しんどさばかりを伝える結果になってしまったのではないか。
頑張った結果、かえってプレイヤーを減らすことになってしまったのではないか。

実際のところ、実績を抜きにすればとてもユニークで楽しい体験ができた。
来客の際に軽く3分坐禅しても楽しいし、なにしろKinect系なので非ゲーマーにも受けがいい。

それなのに実績のしんどさばかりを話題にしてしまっていた。

そんな自分を棚に上げてでも言わせてもらえるのなら

「もっと考えて実績設定してほしかった!!!!!」

と、声を大にして言いたい。

ゲーム開発のスパイス的な存在である実績でも、こんな末路を産むことになりえるという一つの例として、次回に活かしていただけたら幸いです。

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